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医療塾 第7回「ホリスティック医療・私の実践」

2014/06/25
医療塾

医療従事者のための「ホリスティック医療塾」
2013年12月22日(日)於:関西医科大学滝井病院 南館2階臨床講堂
◎レポート:愛場 庸雅(日本ホリスティック医学協会理事)

第7回「ホリスティック医療・私の実践」

第7回は、ホリスティックな医療を目指して実線しておられる方に、その理念、具体的な方法や工夫、行っていく上での問題点などをざっくばらんに語って頂き、その後全員でディスカッションをするという試みを行いました。

演者は、関西支部の役員でもある、山田義帰氏(慈恵クリニック院長)と三木正則氏(三木鍼灸院院長)の「私の実践」を紹介していただきました。

三木氏は鍼灸師の家庭に育った方ですが、単に鍼灸ではなく、気功指導者、修験道者の指導を受けた経験があり、それを活かしているとのことです。基本的には、東洋思想の基づく医療です。体、気(エーテル体)、心(アストラル体)、自我のどこに問題があるかを診断し、それによって治療法を選択することになります。そのために易学、八卦の手法を使う(八面体のサイコロなど)ことがあり、これは潜在意識の顕在化をさせるもののようです。
体に働きかける方法は、野口整体、腱引き療法、微細振動などで、自然治癒力を高めることを目指します。気に対しては、鍼灸や気功ですが、気を直してもまた同じことが起こるのは心が原因であり、アストラル体への働き掛けは、神仏のエネルギー(薬師如来、大日如来、不動明王…)も利用します。

自我に対してはカウンセリングを行います。一般に肉体の問題は原因論で解決しやすいが、心の問題は目的論の方が解決しやすいようです。
山田氏は、もともと外科医でしたが、西洋医学だけでは治らない病気が多いこと、副作用がなくて自然治癒力を高める治療法は何か?を求めて慈恵クリニックを開業されました。
色々な治療法を試みられた経験から、ホリスティック医学で最も重要なのはホリスティック医学の第1の定義として書かれている霊性・スピリチュアリティだと気づかれたと述べておられます。
自らの色々な人生経験を通して、今生の使命というべきものに自覚することができ、今は、「ホリスティックスピリチュアル医学研究会」や「自殺を防ぐための電話カウンセリング事業:心の声」を主宰されるなど、よりスピリチュアルな面での活動に力を入れておられます。

2人の共通点は、「気」「スピリチュアリティ」「祈り」といった目に見えないものの重要性を述べられたことと、地域におけるネットワークなどの活動、多くの人の協力により成り立つものだということであったかと思います。