『心身の不調を改善する　アントロポゾフィー医学入門』山本百合子（著）

【図書紹介】

心身の不調を改善する　アントロポゾフィー医学入門

山本百合子（著）／（2025年6月）／900円＋税

ルドルフ・シュタイナーの思想に基づき、オランダのイタ・ヴェーマン医師の協力のもと1920年代に確立されたアントロポゾフィー医学は、人間を体・魂・精神の統合体と捉え、自己治癒力を引き出すことを目指す。
日本を含むアジア圏で初めてこの認定を受けた専門クリニックを立ち上げた著者が、これまで難解とされてきたこの医学をわかりやすい言葉で解説している。
治療のゴールは「患者さんが自分の望む人生を自分の足でしっかり歩めるようになること」とされ、オイリュトミー療法や絵画・造形・音楽療法など、芸術的アプローチが体系的に紹介されている。これらは内面に深く働きかけ、自己治癒力を高める医療行為として描かれている。
さらに、人生を7年周期で振り返る「バイオグラフィーワーク」によって、病気や人生の意味を見つめ直す方法も提示されており、慢性的な不調に悩む人や、自分らしく心豊かに生きたいと願うすべての人に、新たな視点を与えてくれる１冊。