おもな代替療法/解説

代替療法
現代西洋医学以外の医学・医療を総称して使われる。ここでは各種伝統医
療も含めて紹介。世界保健機構(WHO)をはじめ欧米では、相補・代替療法
(Complementary and Alternative Medicine)を合わせてCAMと略されることが多い。

参考資料 「ホリスティック医療のすすめ」 岸原千雅子著/日本実業出版社

 

 

伝統医学

  伝統医学は世界で5000以上あるといわれているが、ここではおもにインド医学と中国医学を紹介する。
  【インド医学】

アーユルヴェーダ
インドの伝統医学で、サンスクリット語で「生命の科学」という意味。
体質(ドーシャ)を重視し、一人ひとりの体質に合わせた浄化法や食事法、薬草、マッサージ、瞑想などを用いて健康維持や病気の治療を行なう。

ヨーガ
アーユルヴェーダと並ぶインド伝統医学体系の1つ。心と体を統一 し、宇宙と合一するために、呼吸法、体位(アーサナ)、瞑想、生活 法などのテクニックを用いる。ハタ・ヨーガ、ラージャ・ヨーガなど数々 の流派がある。

  【中国医学】

漢 方
中国伝統医学の手法の1つで、体質や体調などに応じて数種類の生薬(植物や動物など自然界の物質を用いた薬)を配合した「漢方薬」を服用する。「湯液(とうえき)」とも呼ばれ、本来は生薬を煎じて服用するが、エキス剤のかたちでも広く用いられている。

鍼 灸
漢方と同じく中国伝統医術の1つ。生命エネルギーである「気」の出入り口(ツボ)を鍼や灸で刺激し、気の流れを整えて症状の軽減、バランスの回復をめざす。世界保健機構(WHO)や米国国立衛生研究所(NIH)でも科学的に効果が証明されて いる。

気 功
気の鍛錬(トレーニング)法の総称。調心(心の調整)、調息(呼吸の調整)、調身(姿勢の調整)の3つを整えることによって、心身(元気) を充実させ、治癒力を高め、健康を増進する。

 

食事療法・自然療法

  食事療法
食事によって治癒力を高める方法の総称。特定の食事法のほか、生体へのダメージを減らし、修復する食事(農薬や添加物などの科学物質を避けるなど)をする、ショウガやニンニクなど薬効のある食べ物をとる、などが基本となる
  マクロビオテック
中国の陰陽思想をもとに桜沢如一が開発した、独自の哲学に基づく食事・生活法。無農薬の穀物、土地でとれる旬の野菜、海草、伝統製法の味噌、醤油、自然塩などを食べることで、自然のリズムに調和した健康な身体をつくる。「玄米菜食法」として知られる。
  ゲルソン療法
マックス・ゲルソン医学博士が1930年代に開発した食事療法。当初は結核治療に用いられたが、現在はがんの退縮・再発予防に用いられる。大量の生野菜・果物ジュース、脂肪・動物性たんぱく質抜きの食事、およびコーヒー浣腸やひまし油浣腸などが特徴。
  健康食品・サプリメント
「健康補助食品」「栄養補助食品」「機能性食品」などと呼ばれ、ビタミ ン・ミネラルをはじめ多くの種類がある。不足する栄養成分の補助のた めに用いられてきたが、積極的に病気の予防や治療手段として用いら れたこともある。
  絶食療法
専門家の指導のもとに食事を断つことで、疲労状態にある胃腸や肝臓、 すい臓などに、完全な安静と休養を与え、本来の自然治癒力・生命力 を呼び起こす療法。
  自然療法(ナチュロパシー)
ドイツの医師S・ハーネマンが開発した療法で、同種療法とも訳す。病気 の症状と似た症状を引き起こす物質をごく微量投与して、治療するのが 特徴。医薬品と違って温和な療法で、ヨーロッパで広く用いられている。
  養生法
食事や運動、リラクセーション、自然環境の中での生活を重視し、温泉や 鍼灸・指圧などの自然で伝統的な療法を生かして、自然治癒力を高める 方法。
  ハーブ医学
中国の漢方薬同様、西洋で伝統的に使用されてきた薬草医学の体系。
ティー、チンキ剤、サプリメント、軟膏などの形で用いられ、アロマテラピー も広義のハーブ医学に含まれる。
  アロマテラピー
植物の芳香揮発成分、「精油(エッセンシャルオイル)」を用いる療法。 精油の持つ殺菌消毒作用、免疫賦活作用など体への働き、抗うつ作用、 鎮静作用など心への働きを、香りの吸入・マッサージによる皮膚呼吸な ど複数の経絡で取り入れ、利用する。
  バッチフラワーレメディー
英国のバッチ博士が発見した38種類の花のエッセンス(レメディー)を使 う療法。エネルギー療法の1つで、花のエネルギーをうつし取った水を希 釈して飲むことで、感情の深いレベル(エネルギーレベル)に働きかけ、バランスを取り戻す。
 

痛みやストレスを癒すボディワーク

  アレクサンダー・テクニーク
オーストラリアのF・M・アレクサンダーが、自ら原因不明の不調を改善した体験をもとに、開発したボディワーク。
しみついた体のクセに気づき、「からだの使い方」を調整することで、心身のバランスを取り戻す。
  オステオパシー
アメリカのA・T・スティル博士によって考案された手技療法の1つ。
筋骨格系のバランスを正し、脳脊髄液の循環を回復させることで、治癒力や免疫力を高め、健康に導くことをめざす。
  カイロプラクティック
カナダ出身のD・D・パーマが創始した手技療法。脊椎のゆがみを矯正することで、神経系の働きを正常な状態に戻し、本来の自然治癒力を発揮させる。アメリカでは正式な資格を持つ者のみが施術できる。
  クラニオセイクラル(頭蓋仙骨療法)
アメリカのオステオパシー医W・G・サザーランドが開発した療法。
頭蓋骨と仙骨にソフトタッチで働きかけ、脳脊髄液の流れのバランスを回復し、治癒力を活性化させる。
  指 圧
おもに鍼灸のツボに対し、手指を用いて圧を加え、気(生命エネルギー)の流れをよくし、病気の予防・治療に役立てる方法。マッサージを加えることもある。
  整 体
一般的なマニュピュレーションをはじめ野口晴哉が開発した「野口整体」、中国気功に基づいた気のバランスを整える「気功整体」、西洋の「カイロプラクティック」などが含まれる。
  操 体
医師橋本敬三が組み立てた健康法。人間にとって自然な身体の動きと、不自然な動きによって起きる身体の歪みをみきわめ、具体的な身体の動かし方によって歪みのない身体を保つ方法。
  太極拳
中国武術の1つ。陰陽変化の理に則ったもので、ゆるやかに円を描く動作が主。陳式・楊式などの大きく5つの流派がある。体内のバランスを取り戻して健康維持、病気治療に役立てる。
  フェルデンクライス
フランスの物理学者M・フェルデンクライスが開発したボディワーク・メソッド。体の動きを通して自然な自分を発見し、人間のあらゆる能力や機能を高める。
  ヘラ・ワーク
元NASAの技術者J・ヘラーが提唱したボディーワーク。心身の両面から、体の構造的な歪みがどこからくるのかを探検し、自己発見をめざす心身統合的な方法。
  リフレクソロジー
東西を問わず古来より用いられた健康法。足裏、手のひら、耳などにある全身の「反射ポイント」(ツボ)を刺激し、健康増進や治療に役立てる方法。
日本では「足裏マッサージ」として流布している。
  ロルフィング
アメリカの生科学者アイダ・P・ロルフが開発した手技療法。深く働きかけるマッサージによって、骨や内臓、筋肉などを包む筋膜に働きかけ、硬直をゆるめることで、心身のバランスを回復させる。
 

心理療法・心身相関的アプローチ

  心理療法
心の悩みや問題の解決に用いられるほか、心と体のつながりに注目して、 症状の改善や病気予防にも利用される。
  演劇療法
心理療法、芸術療法の1つ。場やメンバーのつながりの力に支えられて自 己を表出することで、気づきや治癒力の発露を期待する。心理劇(サイコド ラマ)など種々の技法がある。
  イメージ療法
心と体の相関関係を利用し、イメージによって苦痛を軽減したり、治癒力を高 める療法。代表的ながんのイメージ療法として「サイモントン療法」がある。
  リラクセーション
体と心の緊張をときほぐし、症状を和らげたり治癒力を回復させる。リラックス をうながすために、イメージ療法、呼吸法、自立訓練法など多くの方法が利用 される。
  バイオフィードバック療法
血圧や脳波など自分では調節できない生理状態を電気信号に変換。フィード バックをコンピュータ画面上などで本人が確認できるようにし、意識的にそれら をコントロールすることで、自律神経系の症状改善に役立てる療法。
  音楽療法
音楽を聴く、歌う、演奏することで健康の回復をはかり、創造的に生きる喜びを 分かち合うもので、病院における集団療法などでも用いられる。音そのものの もつ波動エネルギー的な働きを利用する「音療法」もある。
  絵画療法
テーマをもとに、あるいは自由に絵を描き、自分自身を表現する心理療法の手 法の1つ。気分を開放しリラックスをもたらすだけでなく、自らの病気や人生につ いて気づきがもたらされる効用もある。
  催眠療法
心理療法の1つ。セラピストの誘導によって深い意識状態におもむくことで、気づ きを得たり、生理状態に変化をもたらす。
  ダンス療法
自由な動きや特定のダンスをすることで、自己を表出する療法。心理療法、芸術 療法の1つで、体の動きがもたらすバランスの回復、自分自身への気づきなど複 合的な作用が期待される。
  生きがい療法
医師伊丹仁朗氏(岡山・すばるクリニック院長)が、日本独自の心理療法である森 田療法の見地を生かして、ガン患者の再発防止や長期生存のために開発した療 法。生きがいや笑いなどによる免疫能のアップを重視する。
  笑い療法
米ジャーナリストのN・カズンズが、膠原病の治療に成功した体験をもとに考案した
方法。免疫力が高まるなど、笑うことによる効果を利用する。
 

エネルギー(気)療法

  エネルギー療法
人間の五感で通常感じられない生命エネルギー(気など)を、病気の治癒や改善に役立てる療法の総称。気功や鍼灸、ホメオパシー、セラピューティック・タッチなど多くの療法が含まれる。
  色彩療法
色彩のもつ波長によって、人間の微細なエネルギーレベルに働きかけ、心身のバランスを回復させる療法。色彩光線をあてる方法、マッサージと組み合わせる方法などがある。
  スピリチュアル・ヒーリング
イギリスで公認されている手かざし療法。病院やクリニックでも補助的に利用されている。
  セラピューティック・タッチ
ニューヨーク大学看護学者のD・クリーガーが開発した療法。離れた場所から体に手をかざすことで、生命のエネルギーを調整し、症状の緩和に役立てる。
  波動療法
波動共鳴器を使って、人体のエネルギー状態を読み取ることで、診断・治療に役立てる。必要なエネルギーをうつし取った水を飲用するほか、適切なホ メオパシーなどの薬の選択にも利用される。
 

その他

  がんの代替療法
ビワの葉温灸、酵素療法、酸素療法、代謝療法など多数。
(詳細は「ガンを治す大事典−治療法のすべてがわかる本」帯津良一著・二見書房 を参照。)

 


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