ホリスティックコラム

ホリスティック医療

関西 医療塾レポート(19)

医療従事者のための「ホリスティック医療塾」

2018年12月16日(日)於:大阪

テーマ:ホリスティック医療塾・私の実践「船戸崇史先生へのインタビュー」

◎レポート:愛場 庸雅(日本ホリスティック医学協会常任理事)

 

 今回は、岐阜県で在宅医療を中心にホリスティックな医療を実践、昨年がん患者のためのリトリート施設「リボーン洞戸」を立ち上げられた、当協会理事の船戸崇史先生(船戸クリニック院長)にお話を伺いました。

 

Q:先生が、ホリスティックに目覚めた時は?

 消化器外科医になろうと思ったのは、ブラックジャックのようなカッコよさにあこがれたから。でも、「がんを持っているさまざまな人」と出会うことにより、医者の傲慢さ、医療はサポートであることに気づき、死に方も考えるようになった。完璧な手術でもがんが再発する人がいる一方、進行がんでも治ってしまう人がいる。自分のメスで「治す」ことはできないことを悟って、在宅医療で患者さんにかかわろうと思った。

 

Q:施設の経営はどのようにされていますか?

 保険診療と自由診療を完全に分けている。自由診療では収益は上がらないが、趣味だと思っている。保険診療で20年ほどかけて財源を作り、この5年ほどでようやくホリスティックな医療をできるようになった。経営は重要な側面であるが正面ではない。お金儲けに走ると患者さんはそれをわかっている。

 

Q:職員の教育は?

 全部で180人くらいの職員がいて、医療職は40人くらい。あとは介護職など。そのうち本当に理解してくれているのは数人か? 自分の後姿をみてついてきてくれると思っている。父の言葉だが、「本気で求めれば人と金はついてくる」と。価値観の似ている人、信頼できる人を一本釣りで来てもらっている。

 

Q:患者さんへ、先生の理念をどう伝えていますか?

 人間は治るようにできていること、あなたの中にある治す力を引き出すこと、を伝えているが、言葉だけでは伝わらないかも。行間に現れるものはあると思うので、患者さんが汲み取ってくれるのではないか。自分は笑顔で死にたいだけなので、患者さんにも笑顔になってほしい。

 

Q:クレーマーに対しては?

 そういう人が現れるのは自分自身の問題であると思う一方、是々非々での対処も必要。

 

Q:価値観の異なるDrとの付き合いは?

 基本的に付き合わない、合わせておく。在宅医療という立場での話しはできる。現代医学を軽んじているわけではなく尊敬する部分もあるが、自分の知識だけで完結させようとする点は間違っている。

 

Q:困っていることは?

 全て課題だと思っている。絶対必要と思っていることはできる。ネガティブな意見というのも、関心があるということ。

 

Q:ご自身の健康管理は?

 五体投地や読経など。週1回程度カウンセラーと話したり体をほぐしてもらったり。がんになった時は、その瞬間が分かったような気がした。体の言い分を聞いて、最低6時間は寝る。

 

Q:理想の死に方は?

 老木が倒れて朽ちるようにとか、眠るように、とか数パターン用意しておくといいかも。励まされた死に方は、亡くなる前に全ての指示をすませ、一人一人にお礼を言って、ガッツポーズで死んでいった人。周囲の人を後悔させず、何かを残せる。

 

Q:これから続く医療人へのアドバイス

 医者である前に人であってほしい。学問的な正しさよりも患者さんに嬉しさを。

 

Q:クリニックの将来は?

 リボーン洞戸を軌道に乗せたい。大赤字は覚悟の上。息子に借金を残す可能性があるので躊躇はしたが、これは自分の集大成。やり残してはいけないと思った。ただし自分の引退後は、息子は好きなようにしてくれたらいいと思っている。

 

 答えにくい質問にも快くご回答いただき、有難うございました。

ホリスティックコラム
バックナンバー

おすすめBOOKS・DVD

  • ホリスティックマガジン2019

    ホリスティックマガジン2019 定価:1,000円(税込) B5/68頁
    今を生きるレジリエンス~本質に戻るちから

  • 魂の医療

    DVD「魂の医療 いのちの本質~時代が魂を語り始めた」 DVD(2枚組) Total 3時間12分
    定価: 5,500円(税込)

  • 「ポリヴェーガル理論から学ぶ健康の鍵」
width=

    DVD「ポリヴェーガル理論から学ぶ健康の鍵~自律神経の新しい見解」 DVD(2枚組) Total 3時間53分
    定価: 4,500円(税込)

  • 購入・申込み方法
NPO法人 日本ホリスティック医学協会