ホリスティックコラム

ホリスティック医療

関西 医療塾レポート(9)

医療従事者のための「ホリスティック医療塾」

2014年8月24日(日)於:関西医科大学滝井病院 南館2階臨床講堂

第9回「医療としてのアロマテラピーの可能性」

◎レポート:愛場 庸雅(日本ホリスティック医学協会理事)

 

 今回は「各種の治療法をどう使うか」という具体的方法論の第1弾として、アロマセラピーを取り上げてみました。

 3人のパネリスト、宮里文子氏(大門医院、関西アロマセラピストフォーラム)、上村由美子氏(ラ・ヴィータメディカルクリニック)、畑亜紀子氏(京都医療センター緩和ケア科)、にそれぞれ、「医療分野でのアロマセラピー」「クリニックにおけるホリスティックメディカルアロマセラピーの実践」「緩和ケア科を中心とした病院でのアロマセラピーの現状」を講演していただいた後、相原由花氏(ホリスティックケアプロフェッショナルスクール)にもコメンテーターとして参加いただき、パネルディスカッションを行いました。

 

 アロマセラピーは、元々は医療として始まった(メディカルアロマセラピー:フランスなど)が、英米や日本では、そこにケアやリラクセーションを加味して(ホリスティックアロマセラピー)取り入れられている。その効果は、精油の香りによる心理作用、精油の成分による薬理作用、タッチングの心理・物理的効果、さらには経絡刺激などの効果もある。

 

 複合的な効果であって、精油が効くのかタッチが効くのかはその場の状況による。単に各種の症状の緩和だけでなく、患者の語りを引き出す会話も重要で、家族や医療者とのかかわりにも影響を与える。

 香りとタッチの効果を理解した上で、患者の期待感を引き出し、オーダーメイドで行う。 どのような病気にアロマセラピーが使えるのかはさまざまで、精油の薬理作用も多種多様である。産婦人科領域、認知症、自律神経失調、心療内科領域、緩和ケア、グリーフケア、リハビリテーション、整形外科、呼吸器疾患、などで使われている。精神疾患(うつ、摂食障害、統合失調など)にも使えるが、介入のタイミングが難しい。

 個人では自由な形で営業できるが、医療機関の中で行う上では、経営上の問題も大きい。医療機関では保険医療制度上、混合診療は禁止されているので、「無報酬」「自由診療施設」「曜日を変える」などのほか、別の組織として、病院の「患者会」や「女性健康センター」の運営という形や外部委託業者として病院の中で部屋を借りる、などの方法がある。

 

  緩和ケアではボランティアとして無償で行う事もあるが、院内のプロジェクトを通して給与をもらったり、患者さんから直接材料費をもらったりすることもある。ただ、患者さんの負担を考えると高額はとれないのが現状である。

 アロマセラピーは、15年ほどかけて、ようやく医療の分野に使えるようになってきた。病院でも少しずつ理解され始めてきている。医療が、「治す」から「支える」にシフトしてゆく中、アロマセラピーも、治療だけでなく、予防や健康増進に必要とされるのではないだろうか。

 統合的なケアを目指す中で、アロマセラピーを使って何を目指すのかをはっきりさせて、アロマセラピーの可能性を考えてゆきたい。

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